碧南市藤井達吉現代美術館 企画展

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飾り開館記念展「藤井達吉のいた大正」

展覧会名
藤井達吉のいた大正
大正の息吹を体現したフュウザン会と前衛の芸術家たち
会期
平成20(2008)年4月5日(土)から6月8日(日)
観覧時間
10:00-18:00(金・土曜日は21:00まで)
※開館初日4月5日は13:00より開場
休館日
月曜日(ただし、5月5日開館、5月7日休館)
観覧料

一般800(640)円
高校・大学生500(400)円
小・中学生300(240)円
※()は20名以上の団体

図録

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 大正時代の藤井達吉に焦点を当て、フュウザン会関係者を中心に藤井と交流のあった芸術家の作品と併せて紹介します。  藤井は近年近代工芸の先駆者として知られるようになりましたが、その活動は大正という時代背景と密接なかかわりを持っていました。当時本流とされていたのは黒田清輝に代表される外光派であり、文展出品者たちでした。この硬直性を抜け出し、新しい芸術を創り出そうとしていた青年画家たちは、ヨーロッパから印象派、ポスト印象派、フォーヴィスム、キュビスムなど前衛的芸術動向を移入し、自らの創作活動に反映させました。その中で最初に展覧会を開いたのがフュウザン会です。会としての活動は短命でしたが、新思潮をいちはやく取り入れたグループとして日本近代美術史上にその名を刻しています。このグループに藤井が唯一の工芸分野の出品作家として参加している事実は、彼が現在の工芸の枠組みだけでは捉えきれない活動をしていたことを示しています。藤井の“近代”は日本美術の“近代”でもあるのです。伝統にとらわれず、さまざまな素材・技法を駆使して魅力的な作品を生み出した藤井は、芸術家自身の創意を重視し、個としての人間がみずみずしく立ち現れた大正時代を体現しているともいえます。
 藤井の業績は長らく全国規模の日本近代美術史において等閑視されてきましたが、1991年の「藤井達吉の芸術-生活空間に美を求めて」(愛知県美術館)を契機として見直しが進んできました。
 一方生まれ故郷である碧南市と藤井とのかかわりは、特に後半生に深まりました。そのため碧南市では孤高の位置にあって制作に励んだ姿から業績を測る場合が多くなります。しかし作家の創意を重んじた藤井の姿勢は近代的芸術家としての自覚を高らかにうたった大正時代の作家たちの態度と同義です。中央で交流した人々や時代の空気からの刺激は大きく、これが最晩年に至るまで活動の根底に流れ続けたとみることができるのです。本展は藤井が最も質の高い制作を行った時代の知己であり、今日の美術史でも評価されている諸作家の作品を実際に展示します。そしてそれらと並んだ藤井作品を鑑賞することによって「藤井のいた大正」を具体的に浮かび上がらせようとするものです。

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