碧南市藤井達吉現代美術館 碧南市所蔵作品のご紹介

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飾り星野眞吾《猫が落ちる》1985年

元永定正《あみだだ》

星野眞吾《猫が落ちる》1985年
紙に着彩 182×121cm

 当館の所蔵する星野眞吾作品は、この画家の代名詞である“人拓”と、細密描写が組み合わされた作品です。
 星野は京都市立絵画専門学校在学以来、花鳥風月や美人画といった、いわゆる日本画の伝統的定型にとらわれない実験的な制作を行い続けました。日本画の革新を目指したグループ、パンリアルの結成もその表れです。ただ1964年に始まった“人拓”は、身体に糊をつけて和紙に押し当て、その上に岩絵の具をあしらうという手法の独自性が、この技法が父親の死を契機にしているというエピソードともあいまって、星野の名を常に形容する言葉としたのです。
 《猫が落ちる》では画面左に“人拓”があります。その上から、波打つケープのようにビニルが落ちかかるさまが丁寧に描かれています。そしてタイトル通り、画面上のどことも知れない場所から落下していく猫たちが7匹。滑らかな毛並みや猫ならではの柔らかな体が写実的に描かれていますが、猫たちがどんな表情をしているのかは読み取れません。一部が“人拓”に重なるように描かれているため、落下する猫たちは“人拓”より手前に位置すると考えられますが、奥には猫の影もみえます。更に一番下の猫の右側には水の入ったコップがひとつ、ぽつりと置いてあります。このような空間処理によって画面全体の異質な感覚が増し、作品に象徴性をもたらしています。

1923年 愛知県豊橋市で生まれ、豊川市で育つ
1942年 京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)図案科入学
1944年 京都市立絵画専門学校日本画科に再入学
1948~50年

京都市立嘉楽中学校に勤務

1949年

三上誠、山崎隆、大野俶嵩、下村良之介、不動茂弥らと「パンリアル美術協会」を結成、以降1977年までパンリアル展に出品

1971~73年 東京造形大学非常勤講師
1973年 中村正義、大島哲以、斎藤真一、佐熊桂一郎、田島征三と从会結成
1985年 三上誠・星野眞吾Ⅱ人展(福井県立美術館)開催
1991年 フランス政府より芸術文芸シュバリェ章受章。
1991年 熱き時代のパンリアル展(目黒区美術館)開催
1996年

星野眞吾展(豊橋市美術博物館・新潟市美術館)開催

1997年

死去

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