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市長のC・Sメッセージ

平成23年5月1日 碧南市では津波は大丈夫か

 市民の皆様、大変陽気の良い時期となりました。それぞれご活躍のこととお慶び申し上げます。
 3月11日に発生した東日本大震災から50日が経過しました。想定外のマグニチュード9.0、最大震度7、津波の高さ最大15.8メートル、死者並びに行方不明者が2万4000人以上となっています。被災者に対して改めて、お悔やみ、お見舞いを申し上げます。
 市民の皆様からも多くの義援金がよせられましたことに対し、心から感謝申し上げます。碧南市としても宮城県塩竈市に2名の職員を継続的に派遣してまいります。

 宮城県警の調べによると、東日本大震災で4月10日までに死亡が確認された宮城県の死者8,015人のうち、95.8%にあたる7,676人が津波による水死だったことが分かりました。死者数が多い岩手、福島両県でも同様の傾向とみられます。平成7年1月の阪神・淡路大震災では、死者が約6,400人でしたが、そのうち8割以上が建築物等の倒壊による窒息死、圧死が原因とされています。この点が、大きな特徴です。死因では水死に続き、出血性ショックや多発性外傷などの「損傷死」が1.6%(126人)、焼死が1.0%(83人)の順。圧死が0.3%(25人)、低体温症や急性心臓死などの「その他」が0.7%(58人)あったとのことです。また、死者の年代別では70代が19.9%の1,593人で最も多く、80歳以上の18.7%(1,500人)、60代の16.6%(1,332人)、50代の10.1%(806人)で、60代以上が55%を超えています。

 この地震で、碧南市においても、津波に対する関心が大変高くなっています。平成15年度愛知県地震被害予測調査では、東海・東南海連動地震で最高水位は約プラス2.0メートルとなっています。ちなみに、渥美半島では最大プラス6メートル、名古屋港ではプラス2〜3メートルとなっています。
 また、地震が発生して津波が到達する時間は、伊良湖岬付近までは30分程度、知多半島南端部までは40〜50分程度、名古屋港までは90分程度、衣浦港までは65分程度と予想されています。

 衣浦港は湾内にある港であるので、太平洋に面したところで発生した津波は、渥美半島、知多半島、湾内の島や防波堤等に遮られ、その勢いは相当程度減速、減量されるというわけです。今回の地震による津波の場合、渥美半島付近ではプラス1.7メートルでありましたが、衣浦港内では、プラス0.7メートルであったことも、そのことの一つの証明であります。臨海工業地帯の標高は約3〜6メートルであり、満潮時は平均海水面より大潮時で約0.8メートル水位が高くなるので、これに津波発生時の2.0メートルをプラスすると、約2.8メートルの水位の上昇ということになり、臨海工業地帯は、ほぼ大丈夫といえます。

 次の表は、故飯田汲事(くめじ)・名古屋大名誉教授が古文書を研究して作成した資料の抜粋です。

東海沖で過去に発生した大規模地震一覧
発生年月日 地震
規模(M)
愛知県内での
津波の高さ(m)
愛知県内における被害地域
1096.12.17
嘉保3年
8.4 3〜7 渥美表浜、伊勢湾沿岸
1498.9.20
明応7年
8.3 4〜8 渥美表浜、伊勢湾沿岸、豊橋、三河湾沿岸
1605.2.3
慶長9年
3〜6 渥美表浜、伊勢湾沿岸、三河湾沿岸
1707.10.28
宝永4年
8.3 3〜7 渥美表浜、伊勢湾沿岸、三河湾沿岸
1854.12.23
安政元年
8.3 2〜10 渥美表浜、三河湾沿岸、知多半島西岸
1944.12.7
昭和19年
1〜1.5 名古屋

 この表によれば、過去に、津波の高さがプラス6メートル以上となった地震も4回あったことが分かります。また、約500年前の明応地震では、津波の最低高がプラス4メートルとなっており、衣浦港でもまったく安心というわけにはいかないようです。満潮時と地震が重なった場合でも、被害を最小限に防げるように、対策をしっかり実施していく必要があります。

 碧南市が、平成20年3月に作成した「碧南市地震対策減災計画」には、「碧南市における津波建物被害による死者数は、限りなく0に近いと想定されているが、屋外にいる人の逃げ遅れは考慮されていない。津波第1波の来襲は、地震発生後最短で50〜70分と想定されており、浸水区域から安全な場所・施設等への適切な避難行動をとるための対策実施により人的被害は減らすことができる。」と書いています。
 また、碧南市では、東海地震及び東南海・南海地震の津波被害予測等を基に、海岸線または地震による津波が河川遡上の可能性がある地域を有し、また、津波により人・住家等に危険が予想される地域を「津波危険地域」(避難対象地区)として、須磨町、浅間町1〜5丁目、新川5、6丁目、篭田町1〜4丁目、道場山町1〜5丁目、福清水町1〜4丁目、築山町1〜4丁目を指定しています。

 以上の想定を踏まえて、平成20年3月に作成した「碧南市地震対策減災計画」には、津波対策として、次のように整理しています。

  • @緊急避難ビル等の指定等
  •  緊急避難ビル(3階建て以上の非木造建築物)の指定―突発的な大地震発生時に備え、民間事業者・ビル保有者等の協力を要請し、至近距離内に想定津波高を上回る高さを有し緊急的な避難が可能な場所を確保する。
     あおいパーク等危険区域内市施設等津波対策計画策定―津波危険区域内にある不特定多数の者が利用する施設、災害時要援護者関連施設(高齢者、障害者等緊急的な避難が困難と想定される方が多く利用する施設)のうち、緊急避難ビルを確保することが困難なものについては、津波浸水防止対策を定めた各施設津波対策計画策定を進める。
  • A防災行政無線(同報系)等の整備
     消防庁全国瞬時警報システム(J-ALERT)への市防災行政無線(同報系)接続により、地震に関して気象庁から発表される緊急地震速報、津波警報等の関係地域市民への速やかな伝達が可能となるよう整備を行う。
    B津波避難計画の策定
     県作成の「市町村津波避難計画策定の手引き」に基づき、津波危険区域における津波避難計画を策定する。
    C津波ハザードマップの作成・配布・周知
     津波による被害が予想される津波危険区域に関して、津波ハザードマップを作成し、関係住民・関係施設・事業所等に配布する。
    D津波避難訓練の実施
     津波による被害が予想される津波危険区域内における住民・事業所従業員及び施設来訪者の津波避難意識の向上や避難の実効性確保のため、津波避難訓練を毎年実施する。

 市民の皆様におかれましては、お住まいになっている場所の標高が何メートルなのか、標高が高いところはどこなのか、非木造の3階建て以上の建物が近くにあるのか、どれぐらいの高さの津波がこれば、どこに逃げれば安全なのか、等を、市が配布する各種ハザードマップや市内の標高を示す防災マップ(今年度中に改訂版を作成予定)等で、しっかりと確認を行って下さい。お寺や神社が昔からある場所は標高が高い場合が多いです。そして、その時の状況に従って臨機応変に避難をしていただくことが重要です。まず、自らの安全を確保すること、そして、次に、他人の安全確保の手伝いをすることです。

 ちなみに、東海・東南海連動地震の被害想定は次表の通りです。

 地震被害想定(東海、東南海連動地震)
項目 平成17年度
碧南市実施
平成15年度
愛知県実施
全壊棟数 1916 3555
全壊率 5.50% 11.60%
半壊棟数 5505 6475
半壊率 15.90% 21.10%
死者数 20 80
重篤重傷者数 7 30
中等傷者数 910 1800
要救出者数 290 729
注:平成17年度碧南市地震被害想定調査報告書も平成15年度愛知県地震被害予測調査もともに、予知なし、冬早朝5時発生で想定している。

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